整形外科 脊椎・脊髄班

椎間板代謝

椎間板代謝について

椎間板は椎骨と椎骨の間にある軟骨であり、中央部のゼリー状の髄核、髄核を取り囲む線維輪、椎体面に存在する軟骨終板で構成されています。椎間板は人類最大の無血管組織とも言われており、軟骨終板からの拡散機構により栄養の補充と老廃物の除去という代謝を行っています。

 

血行が乏しいため自然修復能が低いのが特徴です。また、椎間板は細胞成分に乏しく、大部分はコラーゲンやプロテオグリカンなどの細胞外基質で構成されています。この細胞外基質は合成と分解によりバランスが保たれていますが、加齢や喫煙などによりバランスが崩れることで椎間板変性が生じると言われております。

 

椎間板変性はさまざまな脊椎変性疾患の原因になることが知られており、椎間板の変性や代謝をコントロールする治療法を確立することは大変重要です。

椎間板代謝を専門とする医師の紹介

当診療班ではアルジネートゲルを用いた三次元培養、髄核細胞得意的表面マーカーである CD24 の同定、椎間板変性における酸化ストレスや小胞体ストレスの関与、無血管性組織の椎間板における恒常性維持機構の解析、新規 MRI 解析法の開発などを行ってきました。

 

椎間板による症状や疾患でお困りの患者さんには、現在選択しうる範囲内で最適かつ最新の治療を提供出来るように心がけております。また、いまだ完全には確立されていない椎間板変性に対する新規治療法の確立に向けて基礎および臨床研究をすすめていきたいと考えております。

慶應義塾大学病院 整形外科
助教

鈴木 悟士